昨年末頃、各局天気予報は年末年始に大寒波が訪れるとの大合唱でしたが、関東地方を基準に見れば、例年に比べても穏やかな三が日を迎えられたように思います。
生活する側にとってはラッキーこの上なかったのですが、あれから1ヶ月、またもや大寒波到来予報が出ました。果たして、この予報は大当たりとなるのでしょうか?北部に住まわれている方には申し訳ありませんが、寒さが苦手な私にとって、つい先日、降雪の直後に初夏のように暖かい一日を過ごしたと思ったら、今度はまた氷点下以下の気温になるなんて、身体的にはキツいなぁと思わずにいられません。
まずはその予報をご覧ください
【動画解説】極渦崩壊 日本列島へ 日米寒波の原因は・・
2/6(水) 16:39配信
1月下旬はアメリカ中西部を記録的な寒波に見舞われましたが、それに匹敵するような強烈な寒波が、今週末から日本列島にやってきそうです。
先週、氷点下30℃という記録的な寒さとなったシカゴでは、熱湯を注いだはずのカップ麺が瞬く間にカチンコチンに凍ってしまったそうです。氷点下30度の世界では、普段凍るはずのないものを簡単に凍らせてしまうんです。
この寒波で、アメリカ人の約30%にあたるおよそ9000万人の人々が氷点下の寒さにさらされ、中でも中西部では、北極圏の地域やエベレストより寒い危険な寒さに学校や政府機関が閉鎖、郵便配達も中止されるほど社会的大きな影響が出ました。
そしてこれに匹敵するような強烈な寒波が実は日本列島にもじわじわと接近しています。原因は「極渦の崩壊」です。北極上空には極渦と呼ばれる非常に冷たい空気の渦巻ができます。
1月末にはこの極渦が2個に分裂して、一つはアメリカ北部付近に南下、そしてもう一つの極渦がシベリア方面に南下しているのです。そしてこの極渦が週末から三連休にかけてさらに南下して、一部が日本列島に流れ込んでくるというわけです。
連休初日の土曜日早朝は、日本列島も大部分が氷点下の寒さにさらされそうです。中でも北海道の内陸には濃い青のエリアが広がり、占冠や陸別などではシカゴのような氷点下30度の世界が広がるでしょう。週末からは北海道を中心に真冬でもめったにない厳しい寒さになりそうです。(気象予報士・吉野 元子)
引用元:Yahoo Japan 天気・災害 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190206-00010001-wmapv-soci
上報道の動画カットを以下に掲載します。
氷点下30℃の世界。カップ麺もコッチコチ、こんなのが日本を覆うのでしょうか?
米国の大都会シカゴでは都会の川も凍りつくなどたいへんな寒さだったようです
日本にも「史上最強クラス」がやって来るとか
寒気の場合、偏西風は関係ないんですかね?
そうですか、めったにありませんか・・・
などなど、これでもかというくらい「寒くなるぞぉ~、覚悟しろよぉ~」的フレーズのオンパレードです。
■極渦はどうやってできるのだろうか?
大学で物理学を専攻すると、熱力学というのを勉強するのですが、その中には有名な「熱力学第2法則」というのがあります。説明にいろんな表現がありますが、最も簡単なものは
熱力学第二法則:熱は高温から低温に移動し、その逆は起こらないという法則。
引用元:コトバンク https://kotobank.jp/word/%E7%86%B1%E5%8A%9B%E5%AD%A6%E3%81%AE%E6%B3%95%E5%89%87-595416
これは、沸いたお湯の入ったやかんを放置すると自然に冷めるが、やかんに入れた水が自然に沸く事はないという、経験上ごくありふれた現象を言い表したものです。
太陽光による熱量の違いで極地と低緯度圏の間に温度差ができるのは当然だとしても、普通に考えれば、また熱力学第二法則の観点から見ても、自然対流によりその温度差は解消していく方向に進むものです。それなのに、エルニーニョ現象のような、熱溜まりや、今回のような冷気溜まりとも言える極渦ができるのはどうしてでしょうか?
残念ながら、天気予報はそこまでメカニズムを説明してくれません。勝手に想像すると、高温域と低温域との熱交換(対流)を阻害する働きがあり、おそらくそれが「渦(うず)」運動なのだと言いたいのかもしれません。しかし、普通に考えれば渦を発生させるエネルギーはその温度差そのものですから、渦運動が長時間続けば温度差も渦運動も減少していくはずです。
それなのに、まるで冷凍室の中で冷気を溜め込むような極渦が発生したり、そして今回のように突然その冷凍室の扉を開いたように冷気が流れ込む(極渦崩壊)現象が起きるのはいったいどうしたことなのでしょうか?動画の説明図を見ると、この時期強いはずの偏西風も考慮されておらず、寒気は南下一直線です。
ネットの世界では、気象操作が云々などの噂が飛び交いますが、こういう発生メカニズムが語られることのない気象条件を突然持ち出し、「史上最強」などとまるで視聴者を脅かすかのような文言を多用する天気予報がまかり通っているようでは、気象操作があると思われても仕方ないと思います。
この数年、「過去最大規模」という台風が日本を襲いましたが、そのように呼ばれた台風に限って過去最大規模の被害があったという話も聞きません。気象庁及び天気予報を生業とする業者は、視聴者に伝えた危険情報とその結果の乖離を、物理的メカニズムの解析を含めきちんと説明するべきでしょう。
読者様におかれましては、太平洋側でも積雪が見込まれている、この「史上最強クラス」の大寒波がどのような結果に終わるのか、よく見届けて頂ければと思います。
関連記事:
・Happy New Year, Happy Warm Days
・The World Refrigerator Generates Super Coldness
追記:
大事なことを書き忘れてました。
地球温暖化はどこに行っちゃったの?
やっぱりトヨタさんのハイブリッドカー販促キャンペーンだったのでしょうね(笑)
キリストの御国にて記す
管理人 日月土
生活する側にとってはラッキーこの上なかったのですが、あれから1ヶ月、またもや大寒波到来予報が出ました。果たして、この予報は大当たりとなるのでしょうか?北部に住まわれている方には申し訳ありませんが、寒さが苦手な私にとって、つい先日、降雪の直後に初夏のように暖かい一日を過ごしたと思ったら、今度はまた氷点下以下の気温になるなんて、身体的にはキツいなぁと思わずにいられません。
まずはその予報をご覧ください
【動画解説】極渦崩壊 日本列島へ 日米寒波の原因は・・
2/6(水) 16:39配信
1月下旬はアメリカ中西部を記録的な寒波に見舞われましたが、それに匹敵するような強烈な寒波が、今週末から日本列島にやってきそうです。
先週、氷点下30℃という記録的な寒さとなったシカゴでは、熱湯を注いだはずのカップ麺が瞬く間にカチンコチンに凍ってしまったそうです。氷点下30度の世界では、普段凍るはずのないものを簡単に凍らせてしまうんです。
この寒波で、アメリカ人の約30%にあたるおよそ9000万人の人々が氷点下の寒さにさらされ、中でも中西部では、北極圏の地域やエベレストより寒い危険な寒さに学校や政府機関が閉鎖、郵便配達も中止されるほど社会的大きな影響が出ました。
そしてこれに匹敵するような強烈な寒波が実は日本列島にもじわじわと接近しています。原因は「極渦の崩壊」です。北極上空には極渦と呼ばれる非常に冷たい空気の渦巻ができます。
1月末にはこの極渦が2個に分裂して、一つはアメリカ北部付近に南下、そしてもう一つの極渦がシベリア方面に南下しているのです。そしてこの極渦が週末から三連休にかけてさらに南下して、一部が日本列島に流れ込んでくるというわけです。
連休初日の土曜日早朝は、日本列島も大部分が氷点下の寒さにさらされそうです。中でも北海道の内陸には濃い青のエリアが広がり、占冠や陸別などではシカゴのような氷点下30度の世界が広がるでしょう。週末からは北海道を中心に真冬でもめったにない厳しい寒さになりそうです。(気象予報士・吉野 元子)
引用元:Yahoo Japan 天気・災害 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190206-00010001-wmapv-soci
上報道の動画カットを以下に掲載します。
氷点下30℃の世界。カップ麺もコッチコチ、こんなのが日本を覆うのでしょうか?
米国の大都会シカゴでは都会の川も凍りつくなどたいへんな寒さだったようです
日本にも「史上最強クラス」がやって来るとか
寒気の場合、偏西風は関係ないんですかね?
そうですか、めったにありませんか・・・
などなど、これでもかというくらい「寒くなるぞぉ~、覚悟しろよぉ~」的フレーズのオンパレードです。
■極渦はどうやってできるのだろうか?
大学で物理学を専攻すると、熱力学というのを勉強するのですが、その中には有名な「熱力学第2法則」というのがあります。説明にいろんな表現がありますが、最も簡単なものは
熱力学第二法則:熱は高温から低温に移動し、その逆は起こらないという法則。
引用元:コトバンク https://kotobank.jp/word/%E7%86%B1%E5%8A%9B%E5%AD%A6%E3%81%AE%E6%B3%95%E5%89%87-595416
これは、沸いたお湯の入ったやかんを放置すると自然に冷めるが、やかんに入れた水が自然に沸く事はないという、経験上ごくありふれた現象を言い表したものです。
太陽光による熱量の違いで極地と低緯度圏の間に温度差ができるのは当然だとしても、普通に考えれば、また熱力学第二法則の観点から見ても、自然対流によりその温度差は解消していく方向に進むものです。それなのに、エルニーニョ現象のような、熱溜まりや、今回のような冷気溜まりとも言える極渦ができるのはどうしてでしょうか?
残念ながら、天気予報はそこまでメカニズムを説明してくれません。勝手に想像すると、高温域と低温域との熱交換(対流)を阻害する働きがあり、おそらくそれが「渦(うず)」運動なのだと言いたいのかもしれません。しかし、普通に考えれば渦を発生させるエネルギーはその温度差そのものですから、渦運動が長時間続けば温度差も渦運動も減少していくはずです。
それなのに、まるで冷凍室の中で冷気を溜め込むような極渦が発生したり、そして今回のように突然その冷凍室の扉を開いたように冷気が流れ込む(極渦崩壊)現象が起きるのはいったいどうしたことなのでしょうか?動画の説明図を見ると、この時期強いはずの偏西風も考慮されておらず、寒気は南下一直線です。
ネットの世界では、気象操作が云々などの噂が飛び交いますが、こういう発生メカニズムが語られることのない気象条件を突然持ち出し、「史上最強」などとまるで視聴者を脅かすかのような文言を多用する天気予報がまかり通っているようでは、気象操作があると思われても仕方ないと思います。
この数年、「過去最大規模」という台風が日本を襲いましたが、そのように呼ばれた台風に限って過去最大規模の被害があったという話も聞きません。気象庁及び天気予報を生業とする業者は、視聴者に伝えた危険情報とその結果の乖離を、物理的メカニズムの解析を含めきちんと説明するべきでしょう。
読者様におかれましては、太平洋側でも積雪が見込まれている、この「史上最強クラス」の大寒波がどのような結果に終わるのか、よく見届けて頂ければと思います。
関連記事:
・Happy New Year, Happy Warm Days
・The World Refrigerator Generates Super Coldness
追記:
大事なことを書き忘れてました。
地球温暖化はどこに行っちゃったの?
やっぱりトヨタさんのハイブリッドカー販促キャンペーンだったのでしょうね(笑)
キリストの御国にて記す
管理人 日月土