前回の記事「消えた自衛隊ヘリの考察」では、陸上自衛隊機消失の件について、それが単純な事故ではなかろうと少々疑いを持って記事にしました。
今回は、この「事件」についてその周辺状況を整理したいと思います。ここで焦点を当てるのは、事件が発生した宮古島にも程近い、台湾と中国との関係です。
同時期に発生したニュース報道を整理すると次のようになります。
1. 3月28-29日 自衛隊内部での暗号通信と思われる報道
2. 3月 29日 台湾の蔡英文総統が米国に立ち寄る
3. 4月 05日 台湾の蔡英文総統が加州で米下院議長と会談
4. 4月05-07日 仏マクロン大統領と欧州議長が訪中
5. 4月 06日 米議会下院外交委員会の8人が訪台
6. 4月 06日 宮古島沖で陸上自衛隊ヘリの消失
7. 4月08-10日 中国、台湾周辺で軍事演習
上記を見れば分かるように、陸自機の消失事件は中国を巡る国際情勢とは直接縁がなさそうなのですが、もしも台湾と中国の間で有事となれば、多かれ少なかれ沖縄県の宮古島周辺が戦禍に巻き込まれるのは間違いないでしょう。
画像:宮古島周辺海域
今回の自衛隊機消失が、このような台湾を巡る複雑な国際情勢の下、自衛隊本来の正統な防衛業務を遂行する中での不幸ならばいたしかたないとは言えるのですが、ここで問題となるのは、やはり1.の暗号通信の中身なのです。
そもそも問題なのが、中国が台湾に対して非常にセンシティブなのにも拘わらず、どうして蔡総統は米国を訪れたのか?どちらかと言うと、中国をけしかけているのは米国だとも読めるのです。
一方、同時期に行われた仏マクロン大統領による中国訪問では、中国と台湾を切り離そうとする米国に対し、マクロン氏は米国とは異なるやや宥和的なアプローチを仕掛け、同盟国の間から批判を受ける展開となっています。
4月11日
マクロン大統領の台湾に関する発言は、中国の「環球時報」紙で称賛された。
エマニュエル・マクロン仏大統領による「欧州連合体は台湾問題において米国を追随せず」の発言は、とりわけ大西洋諸国の間で批判を呼んでいます。
(訳 日月土)
引用元:Le Monde En Chine, les pro....
これらを俯瞰すると、台湾問題を巡り世界が大きく二分されているような印象を受けるのですが、そのような諸国分断の試みは既にウクライナ-ロシア紛争で使われている手口だとも言えます。
もちろん、これらをよくある国際情勢のドラマと捉えれば、それはそれで面白いですし、数多の国際政治評論家の出番ともなるのですが、ここで今一つ注視しなければならないのは、いざ話がこじれて紛争ともなれば、
殺し合いが始まる
というシビアな現実なのです。
ですから、自衛隊を含め、世界の軍事担当セクションは何手も先のシナリオに向けてその用意をしていると考えなければなりません。
このブログでは、以前より、各国政府のその向こうに世界が向かうべき方向性を定める巨大な組織体のある可能性を示唆しています。その巨大組織にとって重要なのは言葉の上の理論や思想などではなく、実際に世界に騒乱をもたらす火力や実行部隊の方なのです。要するに、政治評論家等はこれから起きるだろう武力衝突を肯定するための必然性を説明できれば良いだけなのです。
ちょっと自衛隊を買い被り過ぎなのではないかと思われるかもしれませんが、私は彼らの動きを軽視してはいません。それは次の写真を見ていただければ少しお分かりになるかと思います。
写真:上空に飛来した陸上自衛隊のUH-60ヘリコプター
この写真はあまり良く撮れていませんが。昨年の(神)ブログ記事「菊池盆地の大遺跡と鉄」の最後の方でチラッと触れた自衛隊機の機影です。
昨年6月、熊本県の菊池市内の遺跡を調査中にこの機体に数時間付け回されたのですが、場所から考えてこの機体の所属は北熊本駐屯地の「第8師団」のものと考えて良いでしょう。今回消失したヘリコプター及び乗機していた坂本師団長が所属している部隊です。
読者に問いたいのは、どうして遺跡調査をしている私を彼らは空中から監視するのか、彼らの本当の任務とはいったい何なのかであり、それを問わずして今回の消失報道は説明が付かないと言えるでしょう。
関連記事:Jアラート - 北ミサイル祭が始まった? また追跡されました・・
QUAERES EOS ET NON INVENIES VIROS REBELLES TUOS ERUNT QUASI NON SINT ET VELUTI CONSUMPTIO HOMINES BELLANTES ADVERSUM TE
争いを仕掛ける者は捜しても見いだせず/戦いを挑む者は無に帰し、むなしくなる。
(イザヤ書 第41章12節)
キリストの御国にて記す
管理人 日月土
今回は、この「事件」についてその周辺状況を整理したいと思います。ここで焦点を当てるのは、事件が発生した宮古島にも程近い、台湾と中国との関係です。
同時期に発生したニュース報道を整理すると次のようになります。
1. 3月28-29日 自衛隊内部での暗号通信と思われる報道
2. 3月 29日 台湾の蔡英文総統が米国に立ち寄る
3. 4月 05日 台湾の蔡英文総統が加州で米下院議長と会談
4. 4月05-07日 仏マクロン大統領と欧州議長が訪中
5. 4月 06日 米議会下院外交委員会の8人が訪台
6. 4月 06日 宮古島沖で陸上自衛隊ヘリの消失
7. 4月08-10日 中国、台湾周辺で軍事演習
上記を見れば分かるように、陸自機の消失事件は中国を巡る国際情勢とは直接縁がなさそうなのですが、もしも台湾と中国の間で有事となれば、多かれ少なかれ沖縄県の宮古島周辺が戦禍に巻き込まれるのは間違いないでしょう。
画像:宮古島周辺海域
今回の自衛隊機消失が、このような台湾を巡る複雑な国際情勢の下、自衛隊本来の正統な防衛業務を遂行する中での不幸ならばいたしかたないとは言えるのですが、ここで問題となるのは、やはり1.の暗号通信の中身なのです。
そもそも問題なのが、中国が台湾に対して非常にセンシティブなのにも拘わらず、どうして蔡総統は米国を訪れたのか?どちらかと言うと、中国をけしかけているのは米国だとも読めるのです。
一方、同時期に行われた仏マクロン大統領による中国訪問では、中国と台湾を切り離そうとする米国に対し、マクロン氏は米国とは異なるやや宥和的なアプローチを仕掛け、同盟国の間から批判を受ける展開となっています。
4月11日
マクロン大統領の台湾に関する発言は、中国の「環球時報」紙で称賛された。
エマニュエル・マクロン仏大統領による「欧州連合体は台湾問題において米国を追随せず」の発言は、とりわけ大西洋諸国の間で批判を呼んでいます。
(訳 日月土)
引用元:Le Monde En Chine, les pro....
これらを俯瞰すると、台湾問題を巡り世界が大きく二分されているような印象を受けるのですが、そのような諸国分断の試みは既にウクライナ-ロシア紛争で使われている手口だとも言えます。
もちろん、これらをよくある国際情勢のドラマと捉えれば、それはそれで面白いですし、数多の国際政治評論家の出番ともなるのですが、ここで今一つ注視しなければならないのは、いざ話がこじれて紛争ともなれば、
殺し合いが始まる
というシビアな現実なのです。
ですから、自衛隊を含め、世界の軍事担当セクションは何手も先のシナリオに向けてその用意をしていると考えなければなりません。
このブログでは、以前より、各国政府のその向こうに世界が向かうべき方向性を定める巨大な組織体のある可能性を示唆しています。その巨大組織にとって重要なのは言葉の上の理論や思想などではなく、実際に世界に騒乱をもたらす火力や実行部隊の方なのです。要するに、政治評論家等はこれから起きるだろう武力衝突を肯定するための必然性を説明できれば良いだけなのです。
ちょっと自衛隊を買い被り過ぎなのではないかと思われるかもしれませんが、私は彼らの動きを軽視してはいません。それは次の写真を見ていただければ少しお分かりになるかと思います。
写真:上空に飛来した陸上自衛隊のUH-60ヘリコプター
この写真はあまり良く撮れていませんが。昨年の(神)ブログ記事「菊池盆地の大遺跡と鉄」の最後の方でチラッと触れた自衛隊機の機影です。
昨年6月、熊本県の菊池市内の遺跡を調査中にこの機体に数時間付け回されたのですが、場所から考えてこの機体の所属は北熊本駐屯地の「第8師団」のものと考えて良いでしょう。今回消失したヘリコプター及び乗機していた坂本師団長が所属している部隊です。
読者に問いたいのは、どうして遺跡調査をしている私を彼らは空中から監視するのか、彼らの本当の任務とはいったい何なのかであり、それを問わずして今回の消失報道は説明が付かないと言えるでしょう。
関連記事:Jアラート - 北ミサイル祭が始まった? また追跡されました・・
QUAERES EOS ET NON INVENIES VIROS REBELLES TUOS ERUNT QUASI NON SINT ET VELUTI CONSUMPTIO HOMINES BELLANTES ADVERSUM TE
争いを仕掛ける者は捜しても見いだせず/戦いを挑む者は無に帰し、むなしくなる。
(イザヤ書 第41章12節)
キリストの御国にて記す
管理人 日月土